トップ> 各種許認可

各種許認可

法人を設立するには

新たに事業を営む際に、事業の種類によっては、行政官庁への届出または許認可が必要となります。
現在、50種類を超す許認可があり、許認可が必要な事業なのかどうかという点は、必ず確認しなければなりません。
行政書士は、行政と事業主の方々との間に立ち、面倒な許認可手続きの代理業務をいたします。事業主の方々が事業に専念できるお手伝いをいたしますので、お気軽にご相談下さい。

建設業許可

建設業とは,元請,下請その他いかなる名義をもってするかを問わず,建設工事の完成を請け負う営業をいいます。建設業を営もうとする時は、軽微な建設工事のみを施行しようとする場合を除いて、28種類の建設業の種類(業種)ごとに国土交通大臣または都道府県知事の許可を受けなければなりません。

28種類の建設業の種類(業種)

土木一式工事 タイル・れんが・ブロック工事 内装仕上工事
建築一式工事 鋼構造物工事 機械器具設置工事 造園工事
大工工事 鉄筋工事 熱絶縁工事 清掃施設工事
左官工事 ほ装工事 電気通信工事 とび・土工・コンクリート工事
しゅんせつ工事 石工事 板金工事 さく井工事
屋根工事 ガラス工事 建具工事 電気工事
塗装工事 水道施設工事 管工事 防水工事
消防施設工事

許可を受けなくてもできる軽微な工事

建築一式工事 1件の請負代金が500万円未満の工事(税込)
請負代金の額にかかわらず、木造住宅で延べ面積が150㎡未満の工事(主要部分が木造で、延べ面積の半分以上を居住の用に供するもの)
建築一式工事以外 1件の請負代金が1,500万円未満の工事(税込)

許可の種類

建設業の許可には、知事許可と大臣許可があります。

知事許可 1都道府県内のみで営業所を置く場合です。
大臣許可 複数の都道府県に営業所を置く場合です。

許可の区分

建設業の許可には、一般と特定があり、同一の建設業者が、同一業種について一般と特定の両方の許可を受けることはできません。

一般建設業 建設工事を下請けに出さない場合や、下請けに出した場合でも1件の工事代金が3,000万円(建築一式工事の場合4,500万円)未満の場合に必要な許可です。
特定建設業 発注者(建設工事の最初の注文者)から直接請け負った1件の工事について、下請代金の額(下請契約が2件以上あるときはその総額)が3,000万円(建築一式工事の場合4,500万円)以上となる建設工事を施工するときに必要となる許可です。

許可の有効期間

許可の有効期間は5年です。引き続き建設業を営もうとする場合には、期間が満了する日の30日前までに、当該許可を受けた時と同様の手続きにより更新の手続きをとらなければなりません。手続きが1日でも遅れてしまうと、期間満了とともに効力を失い、引き続いての営業ができなくなります。

新規申請時必要経費

大臣許可 一般または特定の一方のみ 登録免許税 15万円
一般と特定の両方 登録免許税 30万円
知事許可 一般または特定の一方のみ 登録免許税 9万円
一般と特定の両方 登録免許税 18万円

登録免許税の他に、許可手数料がかかります。各都道府県によって金額が異なります。

一般労働者派遣事業許可

特定労働者派遣事業以外の派遣事業をいい、登録型の労働者派遣が代表的です。一般労働者派遣事業を行うためには、事業主の主たる事務所の所在地を管轄する都道府県労働局を経由して、厚生労働大臣に対して許可の申請をし、許可を受ける必要があります。

必要経費

登録免許税 9万円
審査手数料 12万円+5.5万円×(一般労働者派遣事業を行う事業所の数-1)
※事業所が1つであれば、12万円となります。

許可の有効期間

一般労働者派遣事業を行うための許可には有効期限が定められていて、最初の許可の日から3年間、以後更新の都度、5年間有効とされています。

特定労働者派遣事業届出

常用雇用労働者のみを労働者派遣の客体としている労働者派遣事業をいいます。
特定労働者派遣事業を行うには、事業主の主たる事務所の所在地を管轄する都道府県労働局を経由して、厚生労働大臣に対して届出をし、受理される必要があります。
届出にあたっては、費用はかかりません。また、有効期間もないので、更新手続きの必要がありません。

有料職業紹介事業許可

有料職業紹介とは、職業紹介に関し手数料又は報酬を受けて行う職業紹介事業をいいます。有料職業紹介事業者は、職業安定法32条の11の規定により求職者に紹介してはならないものとされている職業以外の職業について、事業主の主たる事務所の所在地を管轄する都道府県労働局を経由して、厚生労働大臣に対して許可の申請をし、許可を受けた後、職業紹介を行うことができます。

必要経費

登録免許税 9万円
審査手数料 5万円+1.8万円×(有料職業紹介事業を行う事業所数-1)
※事業所が1つであれば、5万円となります。

許可の有効期間

有料職業紹介事業を行うための許可には有効期限が定められていて、最初の許可の日から3年間、以後更新の都度、5年間有効とされています。

宅地建物業取引業免許

宅地建物取引業とは、宅地又は建物について以下の行為を業として行うものをいいます。

  1. 宅地又は建物について自ら売買又は交換することを業として行うこと
  2. 宅地又は建物について他人が売買、交換または賃借するにつき、その代理もしくは媒介することを業としておこなうこと。

免許を要する宅地建物取引業とは、不特定多数の人を相手方として、宅地又は建物について下表の○印の行為を反復継続して業として行うことをいいます。

区分 自己物件 他人の物件の代理 他人の物件の媒介
売買
交換
賃借 ×

許可の種類

宅地建物取引業を営もうとする方は、国土交通大臣又は都道府県知事の免許を受けることが必要です。

知事許可 1都道府県内のみに事務所を置く場合です。
大臣許可 複数の都道府県に事務所を置く場合です。

許可の有効期限

宅地建物取引業の有効期間は5年間です。更新するときは、有効期間が満了する日の90日前から30日前までの間に更新の免許手続きをすることが必要です。

必要経費

大臣免許の新規申請の場合、登録免許税として9万円必要です。また、知事免許の新規申請の場合、各都道府県が条例で金額を定めています。

古物商取引

古物商とは、古物営業法に規定される古物(いわゆる中古)を売買する業者・個人のことです。扱うものによって、中古自動車や中古パソコンなどの販売店や「金券ショップ」「リサイクルショップ」などと言われるものがあります。

古物は全部で以下の13種類に分類されます。

1 美術品類 書画、彫刻、工芸品など
2 衣類 和服類、洋服類、その他の衣料品
3 時計・宝飾品類 眼鏡、宝石類、装身具類、貴金属類など
4 自動車 その他部品含む
5 自動二輪車及び原動機付自転車 その他部品含む
6 自転車類 その他部品含む
7 写真機器類 写真機、光学器など
8 事務機器類 レジスター、タイプライター、計算機など
9 機器工具類 電気類、工作機械、土木機械、化学機械など
10 道具類 家具、運動器具、楽器、磁気記録媒体、CDなど
11 皮革・ゴム製品類 カバン、靴など
12 書籍 書籍全般
13 金券類 商品券、乗車券、郵便切手など

古物の委託販売、買い取り、仕入れなどを商売として行うためには、古物商許可の取得が必ず必要になります。古物の取り扱いに関しては、盗品が換金される危険性があるため、警察署の公安委員会が許可窓口になっています。

必要経費

手数料として19,000円必要です。申請時に警察署会計係窓口で納入してください。

貸金業登録

貸金業を営むためには、法人・個人を問わず、貸金業法に基づく登録を受けなければなりません。

貸金業の登録を受ける必要があるもの

1 金銭の貸付または金銭の貸借の媒介を業として行うとき
2 手形の割引、売渡担保その他これらに類する方法によって金銭の交付または当該方法によって金銭の授受の媒介を業として行うとき

(例)
・消費者金融業者
・事業者金融業者
・クレジットカード会社
・リース会社 など

登録の有効期間

貸金業登録の有効期間は3年間です。更新するときは、有効期間が満了する日の5か月前から2か月前までの間に登録更新手続きを完了している必要があります。
万一、期限を徒過してしまうと、これまで使用してきた登録番号は失効し、新たに登録番号を取得しないといけません。

必要経費

登録種別 回数 金額 備考
知事登録 新規 15万円 都道府県によって納付方法が異なります。 (ゆうちょ銀行、収入印紙など)
更新
財務局長登録 新規 15万円 登録免許税を納付
更新 収入印紙で納付

貸金業の登録要件


・事務所または営業所を持ち、固定電話を設置できること
・事務所または営業所ごとに、貸金業務取扱主任者がいること
・申請者、役員等に登録拒否要件に該当する者がいないこと
・常勤役員に貸付業務経験が3年以上の者がいること
・財産的基礎が充実していること(総資産-総負債=5,000万円以上)
・社内規則が整備されていること など

登録後の事務作業

書類の名称 提出期限 内 容
事業報告 事業年度終了後3か月以内 貸金業者個々の事業実績等を把握するため
業務報告 5月31日まで 貸金業者の貸付状況等を把握するため
各種変更届 届出により異なる 商号、所在地変更など

貸金業手続きの代行について

 貸金業の登録・更新手続きなどに関する申請代行は、弁護士および行政書士のみ可能です。貸金業の場合、他の許認可と比較して、有効期間が短く、毎年提出する書類もあります。また、法改正も多く、社内規則の変更も頻繁に必要となります。このような手間のかかる許認可こそ、業務をアウトソーシングして、本業に集中なさることをお勧めいたします。